灼熱のスペイン一人旅 -1-  | 幕間だけの天井桟敷

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  適当な湯加減で書いています

幕間だけの天井桟敷
・マドリッド市街中心部のビルを写す

もはや旅行したこと自体、忘却の彼方に置き去りそうなぐらいの今さらスペイン旅行記。いちおう思い出せることだけを頼りに写真などアップしていきます。

季節は夏本番の7月ど真ん中。関西空港からオランダのアムステルダムを経由してスペインの首都・マドリッドへ16時間か17時間ほどかけてようやく到着しました。

しかしこれだけの長時間フライト、ただでさえお子ちゃま大爆発な私なので、拷問のような時間がもう絶えられず、心の中で「うわぁあぁぁぁあ」とシャウトしながら、必死で我慢してました。

空港に着いて、地下鉄に乗り継ぎマドリッドの中心部に着いたのは夜の21時ごろ。
サマータイムを採用しているとは言え、さすがに真っ暗。

困った事に、空港で両替をする余裕が無かったので、全然ユーロ(現金)が無い。
「クシャ」とか「チャリン」とか景気の良いサウンドが鳴らない。
しかし、すでに僕の両腕、特に右腕はガタガタと小刻みに震えており、こんな異国にいるにも関わらず完全にガス欠状態である。
たちまち我慢し切れず、街角のATMへ。カードでキャッシングした10ユーロ札を何枚か握り締め、ひょっとこみたいなアホ顔のまま、近辺をパトロールして見つけたBAR(バル)へGO!

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たまたまこの日はサタデーナイトだったので、猛烈な盛り上がり。
僕も場の雰囲気に乗じてビールと酒のアテを頼んで、ええ感じで酔っ払いました。

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マドリッドは治安が悪いとよく聞いていたのですが、実際に行って見るとそうでもない。ヨーロッパの主要都市の中ではむしろ良いぐらいかと。バックストリートにソロで入らない限りはまずは大丈夫な感じです。


んなこんなでビール3杯ほど飲んで店を出たが、なんかまだ飲み足りない気分。
もう1軒行こうかな、、、と思ったが、いやちょっとお待ち、ここはれっきとした外国。言葉さえも満足に通じない完全アウェイなのである。
僕も30代になりもう立派な大人。こんな夜遅くまで欲望の赴くままに行動していてはダメだ!とここはしっかり自戒し、兜の緒を締め直すことにした。


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2軒目のお店は、肉料理がメインの大きめのBAR。人もたくさんいて喧騒加減がえげつない。おばちゃんたちがラテンミュージックに合わせ一心不乱にダンスし、子供たちが全力で店内を走り回るという物凄いグルーヴ。

僕も負けじと入店しても0.5秒でビールをオーダー。そしてスペインでお肉と言えば、"イベリコ豚"に限るわけで、、、
しかしメニューを見ると、普通のハムとイベリコ豚のハムで5倍近くも値段が違うという冗談のような本気のグランプライス。

若干ためらったが、せっかくだしねーと思い、えいや!と注文。

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ほろ酔いだったというのもあるかもしれないが、これが結構美味かった!
脂身がたっぷり乗り、豚肉自体の滋味が豊か。そしてじんわりと口じゅうに広がる甘味。もはや「スイーツ」と呼んで差し障り無い。 

結局かなり飲んでしまい、店を出る時はホントにひょっとこみたいになって千鳥足。
はぁ、、、いつも同じ過ちを犯す自分が情けない。
要するに、僕は日本にいるからダメ人間というわけではなく、世界中どこに居ても悪い意味でブレることの無いグローバルなダメ人間なのである。

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・マドリッドの都心、マヨール広場にて

帰りは散歩がてら大都会マドリッドの夜景を堪能しにダウンタウンへ繰り出す。

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・マドリッド随一の大通り「グラン・ビア」 大阪で言えば御堂筋。
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・グランビア大通りの終点、「スペイン広場」

昼間は大賑わいの一大観光スポットとのこと。夜中に行くのも独特の雰囲気があってまた一興。

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・逆にグランビア大通りの始点からビル群を写す

マドリッドはかなりの大都会です。地下鉄も12本ほど網の目のように通り、街自体の規模としては、東京よりは小さいけど横浜・大阪より大きい印象。
でも残念ながら、スペインにはバルセロナというモンスターシティがあるので、観光都市としての地位は、今ひとつ突き抜け切れないイメージが拭えません。

そうこうするうちに翌朝。
二日酔いを醒ますために、レティーロ公園という大きな公園でひと休み。

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おおっ! 意図は全くもって意味不明だが、ものすごい銅像が設置されてはる。
日本男児たるもの、やはりこういう銅像を見ると居ても立っても居られない。酒が残ってたわけでは決してないのだが、こうやってイミテーションしてしまうのがなんともかんとも人情なのである。

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嗚呼、齢三十にしていと哀れ(古文の「いとあはれ」ではなく)
次回はマドリッドの闘牛、美術館編です。